第23回日本蛋白質科学年会

プログラム

シンポジウム 

加速するタンパク質デザイン 

【講演言語:英語】
7月5日(水)9:15-11:45
共催:学術変革領域研究 B「高次機能性タンパク質集合体の設計法『SPEED』の確立」
オーガナイザー:  鈴木 雄太(京都大学)、寺坂 尚紘(東京工業大学)

William F. DeGrado (Univ. of California)
Andrew Ellington (Univ. of Texas at Austin)
小杉 貴洋 (自然科学研究機構分子科学研究所)
岡本 泰典 (東北大学)

私たち科学者がデザイナーとしてタンパク質の機能や構造を自在に改変・制御できれば、生体分子に匹敵する、あるいは自然界に存在しない人類に有益なマテリアルを創り出すことも夢ではない。本シンポジウムでは、タンパク質デザインの最先端をゆく研究者にご講演いただき、タンパク質デザインの現状と今後の発展について広く周知することを目指す。

若手奨励賞シンポジウム

若手奨励賞シンポジウム

【講演言語:英語】
7月6日(木)9:00-11:30
座長:明石 知子(横浜市大)、南後 恵理子 (東北大)

杉田昌岳(東工大)
但馬聖也(東大)
高田咲良(慶應大)
小菅啓史(東大)
宗正智(奈良医大)
小林穂高(東大)
中島吉太郎(阪大)
田中達基(東大)
金村進吾(関学大)
氷見山幹基(産総研)

基礎講座

標的蛋白質の生産と構造機能解析に関する基礎講座

【講演言語:日本語】
7月6日(木)9:00-11:10
共催:AMED-BINDS
オーガナイザー:  村田 武士(千葉大学)、前田 宜丈(アクシル・キャピタル・アドバイザーズ(株))
村田 武士(千葉大学)
長門石 曉(東京大学)
岩崎 憲治(筑波大学)
池口 満徳(横浜市立大学)

ワークショップやポスターで議論される先端研究事例とは別に、それらを理解するための基礎知識を提供する場として「基礎講座」を開催する。今回は、学生や分野外の産官学の研究者を主な対象として、蛋白質科学研究に重要な①標的蛋白質の発現精製、②精製サンプルを用いた物理化学解析、③精製サンプルを用いた立体構造解析、④得られた構造情報を用いた計算機解析の基礎と現状について、その道の専門家から分かりやすく概説いただく。

ワークショップ

年会初日 7月5日(水)

WS1  9:15-11:45 

【講演言語:日本語】

クロマチン修飾の分子機構解明・技術開発・その応用

共催: 新学術領域「非ゲノム情報複製」
オーガナイザー:有田 恭平(横浜市立大学)、小沼 剛(横浜市立大学)

菊地 杏美香(横浜市立大学)
小沼 剛(横浜市立大学)
梅原 崇史(理化学研究所)
林 剛介(名古屋大学)
鈴木 孝禎(大阪大学)
吉田 稔(理化学研究所)

クロマチン修飾(DNAメチル化やヒストン修飾)は遺伝子発現を制御する重要な生命現象であり、その破綻はがんや炎症をはじめとする様々な重篤な疾患の原因となる。本ワークショップではクロマチン修飾の基本原理の解明に向けた構造生物学、その研究のための試料調製技術の開発、応用研究としての阻害剤開発の現状と今後の展望について紹介する。

WS2  9:15-11:45

【講演言語:日本語】

時間タンパク質学〜時を生み出すタンパク質特性〜

共催:学術変革領域研究 B「時間タンパク質学」
オーガナイザー:吉種 光(東京都医学総合研究所)、(向山 厚) 分子科学研究所
吉種 光(東京都医学総合研究所)
村中 智明(名古屋大学)
大出 晃士(東京大学)
向山 厚(分子科学研究所)
戸田 浩史(筑波大学)
八木田 和弘(京都府立医科大学)
松尾 拓哉(名古屋大学)

季節応答、概日リズム、心拍など生体内には様々な時間スケールの生命現象が存在しますが、生物はどのような仕組みで「時」を生み出しているのでしょうか。本シンポジウムでは、学術変革領域B「時間タンパク質学(Chronoproteinology)」のメンバーによる研究の最前線をご紹介します。特に分子間相互作用・翻訳後修飾・酵素活性・立体構造変化などのタンパク質ダイナミクスが自律振動子として機能する可能性を議論します。

WS3  9:15-11:45  

【講演言語:日本語】

遅延制御による相分離現象の理解

共催: 学術変革領域研究B 「遅延制御超分子化学」
オーガナイザー:齋尾 智英(徳島大学)、奥村 正樹(東北大学)

齋尾 智英(徳島大学)
下林 俊典(京都大学)
森 英一朗(奈良県立医科大学)
吉澤 拓也(立命館大学、中外製薬㈱)
奥村 正樹(東北大学)
古川 亜矢子(横浜市立大学)

相分離現象に代表される、蛋白質の可逆的集合プロセスは、分子からオルガネラ間の情報伝達の理解に不可欠になりつつある。例えばシャペロンに代表されるように、相分離の遅延制御因子の存在は反応場の一過的な形成の理解に極めて重要である。そこで本ワークショップでは、第一線で取り組む国内若手研究者を集め、これからの研究の新機軸を議論する。

WS4  16:00-18:30 

【講演言語:日本語】

日本抗体学会ー日本蛋白質科学会合同セッション
〜蛋白質である抗体と次世代抗体の科学と工学〜

オーガナイザー:内山 進(大阪大学)、伊東 祐二(鹿児島大学)

谷中 冴子(九州大学)
伊東 祐二(鹿児島大学)
黒川 智文(大正製薬㈱)
堅田 仁(CHUGAI PHARMABODY RESEARCH PTE. LTD.)
内山 進(大阪大学)

抗体医薬品が実用化されてから25年ほどが経過し、現在、次世代抗体とよばれる低分子化抗体など新しいモダリティの開発が盛んに進められている。 そういったなか、2022年には抗体に焦点をあてた学会として、日本抗体学会が設立された。そこで、本ワークショップでは、合同セッションを開催し、抗体および次世代抗体の基礎科学分野と産業分野における最新状況について報告の上、抗体研究における蛋白質科学の役割について議論する。

WS5  16:00-18:30 

【講演言語:日本語】

細胞質ゾーニング:脂質膜と相分離が創り出す多様な反応場の理解

共催: 新学術領域研究 「マルチモードオートファジー」
オーガナイザー:野田 展生(北海道大学)、深田 優子(生理学研究所)

小松 雅明(順天堂大学)
西村 珠子(奈良先端科学技術大学院大学)
池ノ内 順一(九州大学)
河野 恵子(沖縄科学技術大学院大学)
下林 俊典(京都大学)
中戸川 仁(東京工業大学)

真核細胞の細胞質は脂質膜によって多様な領域に区画化されるとともに、液-液相分離により区画化された領域も創り出している。これら脂質膜と相分離による区画化(ゾーニング)が、膨大な種類と量のタンパク質や核酸で充填された細胞質において様々な生化学反応を混線することなく効率的に行うことを可能にしている。本ワークショップでは、これまで見過ごされてきた細胞質ゾーニングによる多彩かつ精緻な細胞機能を紹介する。

WS6  16:00-18:30

【講演言語:日本語】

生命現象を司る金属ホメオスタシスの理解

共催: 新学術領域研究「生命金属科学」
オーガナイザー:古川 良明(慶応大学)、澤井 仁美(長崎大学)

鈴木 道生(東京大学)
平山 祐(岐阜薬科大学)
澤井 仁美(長崎大学)
高野 順平(大阪公立大学)
神戸 大朋(京都大学)
古川 良明(慶應義塾大学)
内田 康雄(東北大学)

生命現象に必須の微量元素や金属(生命金属)に関する研究は、個々の金属タンパク質に関する構造・機能の解明を中心として進められてきた。しかし実際の生体内では、様々な分子が複雑に絡み合うネットワークを用いて、生命金属の種類と量が包括的かつ精緻に調節され(金属ホメオスタシス)、種々の生理機能が実現している。そこで、疾患予防や食料危機、環境問題をも見据えた金属ホメオスタシス制御に関する研究を紹介する。

WS7  16:00-18:30  

【講演言語:日本語】

クライオ電子顕微鏡の手法にこだわったら、こんなすごいことがわかってしまいました!

オーガナイザー:守屋 俊夫(高エネルギー加速器研究機構)、横山 武司(東北大学)

守屋 俊夫(高エネルギー加速器研究機構)
大内山 浩(インテル㈱)
宮本 大輔(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
次田 篤史(東北大学)
中野 敦樹(京都産業大学)
石川 萌(京都大学)

ここ数年で国内でもその利用が一般的になってきたクライオ電子顕微鏡での構造解析においては手法にこだわった創意工夫が時として、
高分解能化やダイナミクス解析による新たな発見、ハードウェアやソフトウェアの高度化による、より網羅的な構造解析など様々なブレイクスルーに繋がる。本ワークショップでは、構造解析の成功へと繋がった「こだわりの手法」を研究者が持ち寄り、その成功体験を紹介する。

WS8  16:00-18:30 

【講演言語:日本語】

新時代の統合構造生物学とNMRプラットフォーム

オーガナイザー:木川 隆則(理化学研究所)、児嶋 長次郎(横浜国立大学)

岩崎 憲治(筑波大学)
上村 みどり(CBI研究機構)
木川 隆則(理化学研究所)
栗栖 源嗣(大阪大学)
田中 元雅(理化学研究所)
廣明 秀一(名古屋大学)

構造生物学分野ではAlphaFold2やCryoEMに代表される近年の技術革新によって世界の常識が大きく変貌した。さらに、構造解析手法はますます多様性を増し、構造生物学は統合構造生物学と称すべき時代となっている。そこで、本ワークショップではNMRを利用して世界最先端の統合構造生物学を推進する研究者が集い、現状と課題を整理しながら新時代の構造生物学が果たすべき役割について議論する場を提供する。

年会2日目  7月6日(木)

WS9  9:00-11:30 

【講演言語:日本語】

ポストリソソーム生物学:分解の場から始まる新潮流

共催:学術変革領域研究 B「ポストリソソーム生物学」
オーガナイザー:西村 多喜(東京大学)、吉川 治孝(徳島大学)

藤田 尚信(東京工業大学)
小倉 もな美(大阪大学)
堀江(川俣)朋子(東京工業大学)
吉川 治孝(徳島大学)
今見 考志(理化学研究所)
坪山 幸太郎(東京大学)
西村 多喜(東京大学)

近年、リソソームで分解された分解産物や多彩なリソソーム構成要素が起点となるプロセス「ポストリソソーム」が注目されている。ここでは、ポストリソソーム研究を推進する若手研究者に最新の知見をご紹介していただくと共に、ポストリソソーム研究に必須であるプロテオーム解析など最先端技術の専門家もお招きした。是非、本ワークショップで新しい学問領域であるポストリソソーム研究の魅力を感じて頂きたい。

WS10  16:00-18:30    

【講演言語:日本語】

配列に眠る記憶を紡ぐ蛋白質工学技術 

オーガナイザー:澤崎 達也(愛媛大学)、伊藤 創平(静岡県立大学)

伊藤 創平(静岡県立大学)
中野 祥吾(静岡県立大学、JST さきがけ)
西 羽美(東北大学)
澤崎 達也(愛媛大学)
萩原 佑介(味の素㈱)
浅野 泰久(富山県立大学)

生命は蛋白質の配列を変えることにより、環境に適応し、ヒトの様な高度に制御された生体内システムを創り上げてきました。その35億年に渡る生命の営みは、配列情報として受け継がれてきました。現在、ゲノムシークエンシング技術と情報科学の発展により、我々は膨大な配列情報を取得できる時代となりました。そこで、本ワークショップでは、ゲノム配列に眠る生命の記憶や情報を基盤に、蛋白質をデザインする工学技術の研究を紹介します。

WS11  16:00-18:30    

【講演言語:日本語】

多面的メガ生命動態の世界 

共催:学術変革領域研究 A「マルチファセット・プロテインズ」/
学術変革領域研究 B「メガダルトン生命機能深化ダイナミクス」
オーガナイザー:千葉 志信(京都産業大学)、野澤 佳世(東京工業大学)

千葉 志信(京都産業大学)
茶谷 悠平(東京工業大学)
遠藤 斗志也(京都産業大学)
車 兪澈(海洋研究開発機構)
江原 晴彦(理化学研究所)
塚崎 智也(奈良先端科学技術大学院大学)

蛋白質や核酸などの生体分子には、未だ理解されていない機能が数多く残されているうえに、それらが集まって機能する巨大な複合体の動態についての詳細は、ほぼ未解決である。これらを理解していくためには分野を横断するアプローチが必要となっている。そこで、これらに関連の深い学術変革領域A「多面的蛋白質世界」と学術変革B「メガ生命深化動態」の合同シンポジウムとして、分野を横断した最新の研究のいくつかを紹介する。

WS12  16:00-18:30    

【講演言語:日本語】

反応化学の目からタンパク質を理解し、制御する

共催:学術変革領域研究 B「糖鎖ケミカルノックインが拓く膜動態制御」/
学術変革領域研究 B「人工翻訳後修飾」
オーガナイザー:生長 幸之助(産業技術総合研究所)、山次 健三(東京大学)

大神田 淳子(信州大学)
生長 幸之助(産業技術総合研究所)
堀 雄一郎(九州大学)
山次 健三(東京大学)
島津 忠広(理化学研究所)

蛋白質は生命系や自然界に見られる大部分の機能を担う。多彩な技術によってその構造/機能が詳らかにされてきたが、反応化学に基づく技術は、動的機能の解析・調節、生命系への介入法などを新たな視点で実現しうる。本WSでは、学術変革B「糖化学ノックイン」「neo-PTMs」の共催企画として、合成化学・反応化学を基盤とする技術創製から蛋白質科学に新たな発展を目指す先端研究を進める講師を招待して議論する。

WS13  16:00-18:30        

【講演言語:英語】

クロススケール計測技術が明らかにする新しい細胞内生命現象

共催:学術変革領域研究 A「クロススケール新生物学」
オーガナイザー:稲葉 謙次(東北大学)、西田 紀貴(千葉大学)

西田 紀貴(千葉大学)
稲葉 謙次(東北大学)
柊元 睦子(理化学研究所)
Richard Wong(金沢大学)
村越 秀治(生理学研究所)
平林 祐介(東京大学)

細胞内には細胞膜やオルガネラなどで仕切られた空間に多種多様なタンパク質が存在しており、細胞内の環境変化やシグナル伝達に応じてダイナミックに構造や局在を変化させることで、さまざまな細胞機能が発揮されている。したがって細胞内で起こる生命現象の解明には、タンパク質の原子レベルの構造から分子・細胞レベルの時空間的動態までをクロススケールで可視化することのできる計測技術およびその融合が必要である。本ワークショップでは、様々な細胞内計測技術を開発・応用している研究者の最新の研究成果を発表していただき、そこから見えてきた新しい生命現象について議論する。

WS14  16:00-18:30        

【講演言語:日本語】

タンパク質の高速分子動画:実験と理論の協奏を目指して

共催:新学術領域「高速分子動画」
オーガナイザー:古谷 祐詞(名古屋工業大学)、八木 清(理化学研究所)

八木 清(理化学研究所)
宮下 治(理化学研究所)
新津 藍(理化学研究所)
水野 操(大阪大学)
光武 亜代理(明治大学)
古谷 祐詞(名古屋工業大学)

タンパク質の機能解明には、静止構造だけでなく、機能発現過程での構造変化を明らかにする必要がある。近年、時分割X線結晶構造解析(高速分子動画法)やクライオ電子顕微鏡の発展が目覚ましい。一方、タンパク質内の化学反応の理解には、さらに高精度な構造情報と各種分光情報が重要である。また、理論計算には、実験結果の解釈だけでなく、機能改変などの予測が求められている。本ワークショップでは、タンパク質の研究に何が必要か実験と理論の両面から議論する。

年会3日目  7月7日(金)

WS15  8:30-11:00       

【講演言語:日本語】

学術から創薬までアミロイド研究を広く俯瞰する

オーガナイザー:奥村 久士(自然科学研究機構)、真壁 幸樹(山形大学)

伊藤 暁(分子科学研究所)
木村 禎治(エーザイ㈱)
真壁 幸樹(山形大学)
宮下 尚之(近畿大学)
矢木 真穂(名古屋市立大学)

タンパク質が線維状に凝集したアミロイド線維はアルツハイマー病など40種類以上の神経変性疾患を引き起こす。アミロイドはこれまで病気の原因物質として扱われることが多かったが、最近ではアミロイド触媒など生理活性に役立つ存在としても認識されつつある。さらに最近、神経変性疾患の治療薬も登場し、社会的な注目も浴びている。そこで本ワークショップでは学術界および企業から広くアミロイド研究に取り組んでいる方々をお招きして、これまでの成果を紹介していただいた上で、今後の研究を展望する。

WS16  8:30-11:00         

【講演言語:英語】

高次構造体のはたらきを観る!

共催:JSTさきがけ「細胞の動的高次構造体」
オーガナイザー: 小杉 貴洋(自然科学研究機構)、 横山 武司(東北大学)

梅田 健一(金沢大学)
川本 晃大(大阪大学)
小林 穂高(東京大学)
西原 諒(産業技術総合研究所)
日比野 佳代(国立遺伝学研究所)
横山 武司(東北大学)

細胞の中では、様々な蛋白質をはじめとした生体高分子が集まり動的な高次構造体を形成し、それらが生命活動にとって重要な働きをしていることが明らかとなってきている。本ワークショップでは、独自の技術を用いて、様々な高次構造体の構造や動きを観察し、そのはたらきを明らかにすることを目指し研究を行っている新進気鋭の研究者たちに講演していただく。そして、ワークショップを通じて、蛋白質の動的高次構造体を蛋白質科学という視点から盛り上げていくきっかけをつくりたい。

WS17  8:30-11:00       

【講演言語:日本語】

βバレル型タンパク質研究の最前線

オーガナイザー: 塩田 拓也(宮崎大学)、 竹田 弘法(奈良先端科学技術大学院大学)

今井 優(信州大学)
今井 賢一郎(産業技術総合研究所)
千葉 かおり(茨城高専)
塩田 拓也(宮崎大学)
竹田 弘法(奈良先端科学技術大学院大学)

βバレルは、膜タンパク質としては、グラム陰性菌、ミトコンドリア、葉緑体の外膜に存在する必須タンパク質である。また、可溶性タンパク質としては、GFPのような利便性の高いタンパク質である。本ワークショップでは、βバレルのフォールディングを主要なキーワードに、立体構造、生化学、生物物理学、バイオインフォマティックス、さらには、分子標的薬探索と各分野における卓越した研究者を集め、その重要性を議論する。

WS18  15:40-18:10      

【講演言語:日本語】

動的溶液環境の視点から切り拓くタンパク質の自己凝縮過程の統合的理解

共催:学術変革領域研究 B「動的溶液環境」
オーガナイザー:関山 直孝(京都大学)、菅瀬 謙治(京都大学)

関山 直孝(京都大学)
菅瀬 謙治(京都大学)
中村 秀樹(京都大学)
吉田 紀生(名古屋大学)
今村 博臣(京都大学)
松崎 京子(東京医科歯科大学 4月より杏林大学)

溶液環境の時空間的な変化と天然変性タンパク質の液-液相分離やアミロイド線維化といった自己凝縮過程、およびアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患との関係が明らかになってきた。原子・分子レベルの解析から明らかになる物理的なモデルと、細胞や生体レベルで示唆されるタンパク質凝縮と神経変性疾患との関わりを、様々なレベルの研究を統合的に議論することでミクロからマクロまでの事象を包括的に理解することをめざす。

WS19  15:40-18:10   

【講演言語:日本語】

生命科学研究を加速する膜タンパク質複合体構造生物学の新展開

オーガナイザー:寿野 良二(関西医科大学)、日野 智也(鳥取大学)

阿部 一啓(名古屋大学)
林 到炫(京都大学)
島田 敦広(岐阜大学)
堤 尚孝(岡山大学)
濱口 紀江(千葉大学)
李 勇燦(横浜市立大学)

近年、X線結晶構造解析に加えてクライオ電子顕微鏡単粒子解析技術の高度化にともなって、構造生物学、特に膜タンパク質構造解析研究が著しく加速している。様々な反応状態での構造決定によるタンパク質の動的な分子機構の解明や、困難であった超分子複合体の高分解能構造決定の成功例など、刺激的な報告が相次いでいる。そこで、本ワークショップでは最新の膜タンパク質構造研究を報告、議論することで将来の生命科学研究のさらなる発展の可能性を検討する。