バイオテクノロジーセミナー・
バイテクショートセミナー

バイオテクノロジーセミナー

1BT05 11月30日(水)
12:15-13:05 第5会場(301)
ナノポアシークエンス 様々な生物への応用
共催:㈱オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ
司会
長谷川 裕一(株式会社オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ)
講演者
非モデル生物のナノポアシークエンシング:クマムシ・クモ・ミドリムシ
荒川 和晴
(慶應義塾大学先端生命科学研究所 / 大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 生命創成探究センター)
講演者
オックスフォードナノポアシークエンサー最前線
宮本 真理(株式会社オックスフォード・ナノポアテクノロジーズ)
みどころ

生物進化とはあらゆる淘汰圧から逸脱可能な「例外」を創り続ける所行であり、よってそこから生み出される多様性こそが生物学の醍醐味である。ゲノミクスをはじめとする各種計測機器の発展はいよいよ我々生物学者をモデル生物という檻から解き放ちつつあり、誰もが175万種もの珠玉を等しく対象にできる大航海時代の幕が上がりつつある。例えば、我々は鋼を上回る強度とナイロンに匹敵する伸縮性を併せ持った素材クモの糸の高機能発現メカニズムを解明するため、1000種のクモのトランスクリプトーム解析とその糸の物性解析を行うSpider Silkome Projectを率い、このビッグデータから得られた物性に寄与する配列モチーフに基づき、産業応用されている人工クモ糸の物性向上を実現した。また、宇宙真空への10日間の直接曝露を経ても生存可能な生物クマムシのゲノムを決定し、多数の耐性関連タンパクを同定し、そのいくつかは他種細胞に極限環境耐性を持たせることすらも可能にしている。また、光合成が可能で従属栄養でも独立栄養でも生存可能であり、蓄積するワックスエステルがバイオ燃料としての応用も期待されるミドリムシにおいては、そのゲノム解析から、ワックスエステルの元となるパラミロンの合成遺伝子を同定した。これらの解析のために、我々はいくつかの技術的ハードルを乗り越える必要があった。例えば、クモ糸においてはその遺伝子が数十kbpにも及ぶリピート配列によって構成されており、クマムシは飼育できない個体も多く1匹からわずか50pg程度のゲノムDNAしか取得できない。ミドリムシにおいては、特異的な修飾塩基Jが存在している。本講演ではそのような技術的挑戦をナノポアシークエンシングによって克服してきた例を新技術と共に紹介する。

オックスフォードナノポアテクノロジーズ社のシークエンサーは2016年に手のひらサイズのシークエンサーMinIONの発売開始を皮切りに様々な分野での活用が広がり、現在では同じケミストリを活用したデスクトップタイプのハイスループットシークエンサーGridIONとPromethIONのリリースにより、ヒトゲノムや動物、植物など大型ゲノム解析への応用も広がっている。
オックスフォードナノポア社のシークエンサーの特徴は長いリードを読むという点に加え、DNAやRNAの分子をそのまま読み取ることにより、それらの修飾を同時に読むことが可能であるという点、そしてシークエンス自体がリアルタイムに行われることにより、従来ではシークエンサーが終わるまで待たなければいけなかった結果をより迅速に得ることができる点である。最新のケミストリによる大幅な精度向上に加え、新しい小型ハイスループットシークエンサーP2シリーズの登場で、これまで以上にナノポアシークエンサーを活用する研究者が増えている。本セッションでは、原理と最新のケミストリ紹介に加え、様々な生物種での最新活用例を紹介する。

1BT06 11月30日(水)
12:15-13:05 第6会場(304)
ISHpalette™を用いた簡単で高感度なin situ hybridization法
共催:ネッパジーン㈱
司会
蒔苗 亜紀(ネッパジーン㈱)
講演者
ISHpaletteの原理とその応用
恒岡 洋右(東邦大学)
講演者
ISH-Paletteの製品紹介
屋代 充(ネッパジーン㈱)
みどころ

組織試料におけるmRNAの可視化は、細胞のサブタイプ同定や標的遺伝子の役割を理解する上で不可欠な技術です。従来のin situ hybridization(ISH)法では検出感度の不足、非特異的シグナルの出現、Proteinase K処理による組織へのダメージや抗原性の消失、再現性や定量性の低さといった多くの課題が残る難易度の高い手技でした。
東邦大学医学部 准教授 恒岡洋右先生は、Hybridization chain reaction (HCR)法を利用したISH法を改良し、様々なアプリケーションに適用してISHpaletteTMテクノロジーを完成させられました。この改良型mRNA検出技術であるISHpaletteTMは、mRNA 1分子のイメージングが可能であり多重染色も容易であるという類似の高感度技術と同様の長所をもつだけではありません。
・低コスト化の実現 ・容易に免疫染色と併用可能 ・浸透処理が不要で組織へのダメージが少ない ・ステップ数が少ないのでトラブルシューティングが容易 ・柔軟性が高く、プロトコルを変えずに様々な組織タイプに適用可能 ・得られた画像データからmRNA定量化が可能 以上の長所も併せ持っています。本セミナーでは開発者である恒岡洋右先生をお招きし、ISHpaletteTMの紹介とその応用についてご講演いただきます。

1BT07 11月30日(水)
12:15-13:05 第7会場(302)
DNBSEQシーケンサーの最新情報と新製品紹介
共催:MGI Tech Japan㈱
講演者
MGIシークエンサーの活用
鈴木 穣
(東京大学新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻/ゲノム医科学情報連)
みどころ

本講演では演者の研究室で運用を開始したMGIシークエンサー(T7/G400)の概要について紹介したい。試行的運用の結果、並行して運用するイルミナシークエンサーNovaSeq6000とほぼ同様の性能での解析を行うことが可能であった。それぞれの具体的なシークエンスデータの産生例をゲノム・トランスクリプトーム・エピゲノム解析のそれぞれの局面で例示したい。またMGIと連携するBGIでは新規空間トランスクリプトーム解析技術”STOmics”の実用を開始している。MGIシークエンサーはこの空間解析に向けても重要なプラットフォームとなる。その展望についてもあわせて議論したい。

1BT08 11月30日(水)
12:15-13:05 第8会場(303)
高速iPS分化技術(Quick-Tissue™技術)を用いた創薬・疾患研究への挑戦
共催:㈱リコー
司会
細谷 俊彦(㈱リコー)
講演者
iPS細胞技術とゲノム情報の融合で捉える精神疾患の病態
有岡 祐子
(名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野 名古屋大学医学部附属病院 先端医療開発部)
講演者
Quick-Tissue™技術によるiPS創薬支援
饗庭 一博
(エリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパン㈱ iPS細胞事業部)
みどころ

ヒトiPS細胞の創出により、これまで難しかった創薬技術や病態解析がの実現が期待されています。しかしながら、iPS細胞を目的から目的の分化細胞を短期間で安定的に獲得することが研究者にとってのハードルとなっています。
Elixirgen Scientific, Inc.は転写因子導入の方式によって高速かつばらつきの少ない分化技術であるQuick-Tissue™を開発いたしました。
本セミナーでは、名古屋大学有岡祐子先生より患者由来のiPS細胞をQuick-Tissue™技術を用いて分化させた神経細胞を用いた、精神疾患の病態解析の研究例をご紹介いただきます。
また、エリクサジェン・サイエンティフィック・ジャパン㈱饗庭一博先生よりQuick-Tissue™技術を用いたiPS創薬支援技術として、提供製品や細胞の機能性評価の例をご紹介いただきます。

1BT09 11月30日(水)
12:15-13:05 第9会場(103)
蛍光顕微鏡のニューノーマルと蛍光寿命イメージング
共催:ライカマイクロシステムズ㈱
司会
田中 晋太朗(ライカマイクロシステムズ㈱)
講演者
蛍光顕微鏡と共焦点顕微鏡のニューノーマル
鶴巻 宣秀(ライカマイクロシステムズ㈱)
講演者
次世代共焦点顕微鏡STELLARISと蛍光寿命イメージング
長利  卓(ライカマイクロシステムズ㈱)
みどころ

「演題1」今や蛍光観察は、研究分野において「ノーマル」な機器として多くの方が使用される時代となっています。しかしコロナ禍では、時間の制約下で、いかに「研究を進めていくか」ということが重要になってきています。そこで、蛍光観察を限られた時間でいかに効率的に、最大限の結果を生み出していくかという点に注目し、通常の蛍光顕微鏡でありながら、超高精細画像で取得できるイメージングシステムで「蛍光顕微鏡と共焦点顕微鏡のニューノーマル」をご提案します。
「演題2」ライカマイクロシステムズは次世代の共焦点顕微鏡 STELLARISを発表しました。このSTELLARISは検出感度や分解能に磨きをかけたのはもちろんのこと、これまで特定の用途でのみ利用されてきた【蛍光寿命】を誰もが簡単に利用できる技術にして標準搭載しました。当セミナーでは【蛍光寿命ってナニ?】や【それで何ができるの?】という疑問にお答えしつつ、STELLARISがライフサイエンスイメージングのお役に立てる技術をご紹介いたします。

1BT10 11月30日(水)
12:15-13:05 第10会場(104)
翻訳の網羅的理解
共催:㈱スクラム
司会
服部 徹(㈱スクラム)
講演者
翻訳の網羅的理解
岩崎 信太郎
(理化学研究所 開拓研究本部 岩崎RNAシステム生化学研究室 / 東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻)
みどころ

一般に細胞内のタンパク質とmRNAの量は相関が高いと思われがちであるが、近年網羅的解析により、実際はmRNAの量はタンパク質を30-40%程度しか予想できない、ということが明らかになりつつある。
「翻訳」制御が最終的なタンパク質量を決定する上で重要な働きをすることから、翻訳の動態を計測することが喫緊の課題であるものの、長年技術的に困難であった。この問題を解決する手法として次世代シーケンサーを利用したリボソームプロファイリング法が開発されてきた。この手法は細胞内の翻訳を網羅的かつ定量的に捉える事が可能である。
本発表ではリボソームプロファイリング法が非常に強力で汎用性の高い技術であり、多様な生命現象に応用可能であることをご紹介したい。

1BT15 11月30日(水)
12:15-13:05 第15会場 
(ゲノムに夢中!イルミナ未来シアター)
エピジェネティクス研究におけるゲノム解析と構造解析の接点
共催:イルミナ㈱
司会
藤原 鈴子(イルミナ㈱)
講演者
エピジェネティクス研究におけるゲノム解析と構造解析の接点
胡桃坂 仁志(東京大学 定量生命科学研究所)
講演者
生命活動をマルチに解析できる次世代シーケンサー
佐二木 健一(イルミナ㈱)
みどころ

本セミナーでは、東京大学 定量生命科学研究所の胡桃坂仁志先生を講師にお迎えし、以下の内容でご講演をいただきます。またイルミナからは最新の新製品情報をご提供します。

生命情報は、ゲノムDNAとして細胞に保持されている。真核生物のゲノムDNAは、クロマチンと呼ばれるタンパク質-DNA複合体を形成することで、わずか数〜10μm程度の直径の細胞核に収納されている。クロマチンは4種類のヒストンH2A、H2B、H3、H4と150-200塩基対ほどのDNAからなるヌクレオソームを基本単位としている。近年、クロマチン構造による遺伝子制御の存在が明らかになり、DNA配列に依存しないゲノム制御である “エピジェネティクス” の根幹として注目されている。エピジェネティクスの破綻はさまざまな疾病の原因となり、クロマチンの構造とダイナミクスの多様性が生命活動の根幹として重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。今回、クロマチンによる生命機能制御メカニズムの理解のための、ゲノム解析研究とクロマチン構造研究との接点を踏まえて議論したい。

1BT18 11月30日(水)
12:15-13:05 第18会場 
(ベクタービルダー会場)
ベクタービルダーを活用して研究にBig Waveを!
共催:ベクタービルダー・ジャパン(株)
座長
亦勝 実穂(ベクタービルダー・ジャパン㈱ 代表取締役)
講演者
病原性原虫トキソプラズマによる生体防御無効化システムの包括的解明
山本 雅裕
(大阪大学微生物病研究所感染病態分野 教授)
講演者
VectorBuilder, who we are, what's our strength
Bruce Lahn(VectorBuilder Inc. Chief Scientist)
みどころ

<セミナー前半の内容>
トキソプラズマはヒトを含むすべての恒温動物に感染する人獣共通病原体で、免疫不全者で致死的なトキソプラズマ症を引き起こす寄生虫(原虫)である。トキソプラズマがどのようにして我々宿主に感染して宿主生体防御系を乗り越えて病気を起こすかについては、演者らの研究グループを含めて世界中で研究を行っているが、その病気を起こすメカニズム(病原性機構)の全容は未だ分かっていない。近年、トキソプラズマの約7800の全遺伝子をカバーするgRNAライブラリが作製され、トキソプラズマの生物学が飛躍的に進んでおり、病原性機構の研究にも応用され始めているが、色々な問題点も指摘されている。演者らはベクタービルダー社のライブラリコンストラクションサービスを用いて、病原性因子の約400遺伝子に限った小型gRNAライブラリを構築しゲノム編集による病原性機構の解析を進めている。本セミナーでは、このgRNAライブラリを使った最新のトキソプラズマと宿主生体防御系の相互作用研究を紹介する。

<セミナー後半内容>
ベクタービルダー社Chief ScientistのBruce Lahn博士が、ライフサイエンス研究と遺伝子医療のための革新的な遺伝子デリバリーソリューションとツールをご紹介します。ベクタービルダーは、基礎研究から臨床応用まで、遺伝子導入ソリューションの設計、開発、最適化のためのワンストップソリューションをご提供しています。受賞歴のあるVector Design Studioは、研究者がオンラインで簡単にカスタムベクターを設計・注文でき、研究室でのベクターのクローニングやパッケージングという面倒な作業から解放される、画期的なイノベーションを実現しています。

1BT19 11月30日(水)
12:15-13:05 第19会場 
(㈱新興精機プロデュース)
低価格・省スペースの細胞培養装置とエクソソーム抽出装置
共催:㈱ 新興精機
司会
姉﨑 裕介(㈱ 新興精機)
講演者
新技術を用いたパーソナル型 細胞大量培養装置とエクソソーム抽出装置のご紹介
牛房 貴樹(LCI)
みどころ

特許技術の大量培養装置で、初期投資を最小限に抑えました。 装置は、コンパクトな設計で省スペース化を実現しました。
半自動培養にて、細胞培養士の負担を大幅に軽減します。
特許技術のエクソソーム抽出装置は、新設計フィルターで分画時の目詰まりを防ぎます。

2BT03 12月1日(木)
11:45-12:35 第3会場(国際会議室)
「あなたの科研費研究を最先端の技術で支援します」
生命科学 4 プラットフォームによる最先端技術支援説明会
共催:文部科学省 学術変革領域研究 学術研究支援基盤形成
生命科学連携推進協議会
座長
武川 睦寛(東京大学 医科学研究所)
講演者
生命科学連携推進協議会の活動紹介
武川 睦寛(東京大学 医科学研究所)
講演者
コホート・生体試料支援プラットフォームの支援活動紹介
村上 善則(東京大学 医科学研究所)
講演者
先進ゲノム解析研究推進プラットフォームの支援活動紹介
黒川 顕(国立遺伝学研究所)
講演者
先端モデル動物支援プラットフォームの支援活動紹介
武川 睦寛(東京大学 医科学研究所)
講演者
先端バイオイメージング支援プラットフォームの支援活動紹介
阿形 清和(基礎生物学研究所)
講演者
先端バイオイメージング支援プラットフォームの支援活動紹介
真野 昌二(基礎生物学研究所・オルガネラ制御研究室)
みどころ

科研費を取得している生命科学分野の研究者の研究を支援する、4つのプラットフォームの支援活動を紹介します。

2BT04 12月1日(木)
11:45-12:35 第4会場(201)
エクソソーム治療の可能性を探る
共催:富士フイルム和光純薬㈱
司会
嶋田 直人(富士フイルム和光純薬㈱)
講演者
歯肉幹細胞由来エクソソームを応用した歯周病治療の開発に向けて
福田 隆男(九州大学病院 歯周病科)
講演者
間葉系幹細胞からのエクソソーム産生に特化した培地のご紹介
鬼塚 花菜(富士フイルム和光純薬㈱)
みどころ

エクソソームは細胞から放出される細胞外小胞の1つです。生体内では組織や細胞間のコミュニケーションツールとして利用されており、疾患のバイオマーカーやドラッグデリバリーシステムなどへの応用が期待されています。今回のセミナーでは、その中でも特に注目されるエクソソームを利用した治療法の開発に焦点をあて、九州大学歯周病科 福田隆男 先生をお招きし、歯肉幹細胞由来エクソソームを応用した歯周病治療の開発について、これまでの研究の成果をご紹介いただきます。

2BT05 12月1日(木)
11:45-12:35 第5会場(301)
ロングリード解析とシングルセル・空間解析の統合に向けて
共催:アジレント・テクノロジー㈱
講演者
鈴木 絢子(東京大学新領域創成科学研究科 メディカル情報生命専攻)
みどころ

「ロングリード解析とシングルセル・空間解析の統合に向けて」
最近、広く普及する1細胞・空間的トランスクリプトーム解析について、本セミナーでは、各細胞およびスポットにおける遺伝子発現パターンの計測に加えて、スプライシングパターンや多型・変異といったより多くの情報を検出するために、ロングリード技術を統合した研究について紹介する。シングルセル・空間的cDNAライブラリから注目遺伝子群をターゲットキャプチャーによって濃縮し、それらをロングリード技術によって解析する手法やその実施例を紹介する。
事前登録に関わるアジレント・テクノロジーのプライバシーポリシーはこちらをご確認ください。

2BT06 12月1日(木)
11:45-12:35 第6会場(304)
オミックスデータ解釈の新展開
共催:㈱キアゲン
司会
酒井 名朋子(㈱キアゲン)
講演者
末梢血オミックス解析による循環器疾患の病態解明とその課題
坂田 泰彦
(国立循環器病研究センター 臨床研究開発部)
講演者
オミックスデータの高品質な解釈ツール QIAGEN IPA のご紹介
國田 竜太、宮嶋 伸行(㈱キアゲン)
みどころ

オミックス関連の実験手法は、大きな発展を遂げ、今では1細胞や空間情報付きの遺伝子発現情報も取得可能です。しかしながら、その遺伝子発現プロファイルの意義の解明は、実験部分よりも大きな困難が伴います。タンパク質、遺伝子レベル等のオミックスデータから、分子機構に関する仮説を得るには、高品質で網羅的な知識ベースや過去の膨大なオミックス研究の利用が不可欠です。本ランチョンでは、循環器病研究を例に、坂田泰彦先生にご研究の発表を、キアゲン仁村幹彦より、キアゲンオミックスデータ解釈ツール (QIAGEN IPA) のご紹介を行います。

2BT07 12月1日(木)
11:45-12:35 第7会場(302)
バイオ・ラッドが提供するマルチプレックスソリューションズ ~高性能フローサイトメーター「ZE5 Cell Analyzer」および6 Color ddPCR「QX600ドロップレットデジタルPCR」
共催:バイオ・ラッド ラボラトリーズ㈱
司会
益子 正澄(バイオ・ラッド ラボラトリーズ㈱)
講演者
QX600ドロップレットデジタルPCRが加速させるマルチプレックスアプリケーションの可能性
八田 幸憲(バイオ・ラッド ラボラトリーズ㈱)
講演者
5レーザー27蛍光検出並びに微小粒子検出器を備えた高性能フローサイトメーター「ZE5 Cell Analyzer」のご紹介
吉住 寧真(バイオ・ラッド ラボラトリーズ㈱)
みどころ

多くの研究において、その進展と共に主要なターゲットは解析されつつあり、今後の研究ではより希少性が高いサンプルで解析を行うケースが増加しています。そのような希少サンプルを解析する上で、同一サンプル量で一度に多数の情報を取得できるマルチプレックス技術はより重要性を増しています。バイオ・ラッドでは、核酸・タンパク質・細胞の各解析においてマルチプレックス技術を採用した高性能分析装置をご用意しており、今回は核酸と細胞の解析に絞ってご紹介差し上げます。

「QX600ドロップレットデジタルPCR」 当社デジタルPCRシリーズは販売開始から10年が経過し、Liquid Biopsyでの微量遺伝子変異解析や遺伝子細胞治療のためのベクター絶対定量、排水を用いた新型コロナ検出など多くの核酸をターゲットとした研究で活用されています。このデジタルPCRシリーズにマルチプレックスに特化した6色蛍光解析が可能なQX600ドロップレットリーダーが新たに加わりました。本講演ではQX600ドロップレットリーダーを用いたアッセイデータや実用例を中心に、拡張するアプリケーションの可能性をご紹介いたします。

「ZE5 Cell Analyzer」 幅広く利用されるフローサイトメトリーは、自動化機能の搭載が近年進みフローサイトメーターへの敷居は下がりつつあります。バイオ・ラッドの高性能フローサイトメーターは最大5レーザー27蛍光検出器を搭載した高度なマルチプレックスアッセイにも対応します。さらに405 nmレーザーによる第二FSCを微小粒子検出器として備えているため、従来は検出の難しかったシングル・エクソソームなど微小粒子検出にも応用することができます。本講演では、最新の高性能フローサイトメーターであるZE5 Cell Analyzerの特長を概説し、微小粒子検出等のアプリケーションを紹介いたします。

2BT08 12月1日(木)
11:45-12:35 第8会場(303)
ありのままの生命現象を捉えて理解するための最新イメージング技術
共催:カールツァイス株式会社
司会
佐藤 朗(カールツァイス株式会社)
講演者
最新の生体イメージング技術で捉える免疫・炎症ダイナミクスの実体
菊田 順一(大阪大学大学院医学系研究科/生命機能研究科)
講演者
ZEISS スペクトラル多光子レーザ顕微鏡 LSM 980 NLO のご紹介
佐藤 康彦(カールツァイス株式会社)
みどころ

近年の顕微鏡技術の発展により、イメージングの高分解能化、高速化など、得られる画像データは量・質ともに格段に向上してします。一方で、得られたデータが真の生命現象を映し出しているかという点もバイオイメージングの根幹にある重要な議論です。そのため「サンプルへの低ダメージ性」もイメージング技術に不可欠な要素ですが、見落とされがちであることも事実です。
ZEISSは分解能・スピードといった要素に加え、低ダメージ性も重要視して開発を続けてきました。
本講演では、より速く、より細かく、より優しく撮影する、最新のレーザー顕微鏡技術と、その研究事例をご紹介します。

2BT09 12月1日(木)
11:45-12:35 第9会場(103)
ロボット×NGSの最前線
共催:ロボティック・バイオロジー・インスティテュート
講演者
二階堂 愛(東京医科歯科大・理研)
講演者
村谷 匡史(筑波大)
講演者
尾崎 遼(筑波大)
みどころ

最近はすっかりお馴染みとなったNGSにロボットを組み合わせると、どのようなことができるようになるのでしょうか。RBIが開発する汎用ヒト型ロボットLabDroidまほろでNGSはどのように拡張されるのか、その最先端を、実例を交えてご紹介します。

2BT13 12月1日(木)
11:45-12:35 第13会場 
(ニコンスモールワールド)
細胞間接着装置と上皮恒常性
共催:(株)ニコンソリューションズ
司会
鶴旨 篤司((株)ニコンソリューションズ)
講演者
細胞間接着装置と上皮恒常性
大谷 哲久(生理学研究所・細胞構造研究部門)
講演者
最新共焦点アプリケーションの紹介
小倉 忠克((株)ニコンソリューションズ)
みどころ

上皮組織はわたしたちの体を覆うシート状の組織であり、からだの内部と外環境とを隔てるバリアとして働く。上皮組織がバリアとして働くためには、細胞同士のすき間をふさぐ密着結合とよばれる細胞間接着装置が重要である。
一方、上皮組織は外環境に直接接することから様々なストレスに晒されて傷害される。このため、上皮バリアの恒常性維持機構が存在すると考えられるが、その仕組みは十分に理解されていない。
我々は、ゲノム編集を用いて密着結合の構成因子を体系的に機能破壊することにより、その分子構築を明らかにしてきた。最近になって蛍光イメージングを用いた解析から、密着結合が上皮組織の恒常性維持にも重要であることを見出しつつある。
本講演では、上皮バリアの形成・維持機構に関する最新のデータを紹介したい。

2BT18 12月1日(木)
11:45-12:35 第18会場 
(ベクタービルダー会場)
遺伝子デリバリーツールの開発に向けて
共催:ベクタービルダー・ジャパン(株)
司会
西村 章子(ベクタービルダー・ジャパン㈱)
講演者
iPS細胞を用いた遺伝子改変免疫細胞治療の開発
入口 翔一
(京都大学 iPS細胞研究所 特定拠点助教)
講演者
VectorBuilderの日本での取り組み:基礎研究のてこ入れ、効果的で適正価格の遺伝子治療薬開発のサポート
亦勝 実穂
(ベクタービルダー・ジャパン㈱ 代表取締役)
みどころ

<セミナー前半の内容>
iPS細胞から作製した細胞・組織・臓器を用いた細胞療法や臓器移植は、様々な疾患に対する新たな治療法を提供することが期待されている。iPS細胞は多分化能を維持したまま自己複製が可能なことから、クローニングした後に拡大培養が可能である。従ってiPS細胞でゲノム編集技術やウイルスベクターによる遺伝子改変を施しクローニングした細胞の遺伝子配列解析や核型解析をする事で、遺伝子改変技術の課題であるオフターゲット切断や挿入部位変異によるがん化などリスクの管理をiPS細胞で実施する事ができる。以上の特性に注目して、我々の研究グループは遺伝子改変技術とiPS細胞から免疫細胞への分化誘導技術を組み合わせる事で、多くの患者に提供可能な遺伝子改変免疫細胞の技術確立に取り組んできた。本セミナーでは、本技術の応用例として、遺伝子改変したiPS細胞から機能的なT細胞を作製して多くの患者に提供する戦略を紹介すると共に今後の展望について概説したい。

<セミナー後半の内容>
ベクタービルダーは、研究および医療用の高度な遺伝子工学ソリューションに特化した急成長中のバイオテクノロジー企業です。最近、新しい研究開発・製造センターの建設を発表しました。このセンターには、様々なベクターのcGMP製造のために設計された、30の製造スイートを備えた最先端のCDMO施設が含まれます。従来の製造技術では費用対効果やスケーラビリティに欠けていましたが、私たちは一味違います。今回のランチョンセミナーでは、お客様のパフォーマンスを最大化し、商業的な成功を実現するための当社の取り組みについてお話します。

2BT19 12月1日(木)
11:45-12:35 第19会場 
(㈱新興精機プロデュース)
ラベルフリー3Dイメージングの応用例と新商品紹介
共催:㈱ 新興精機
座長
村岡 貴博(国立大学法人 東京農工大学)
講演者
ホログラフィック顕微鏡を用いた相分離観察例の紹介
奥村 正樹(国立大学法人 東北大学)
講演者
Tomocube社製 ホログラフィック顕微鏡システムの製品紹介と新商品発表
牛房 貴樹(㈱ 新興精機)
みどころ

新商品とアプリケーションのご紹介。生物学的相分離の研究が盛んに行われているが、相分離のリアルタイム観察、表面構造、ターゲット分子の濃縮過程など多くは不明である。今回紹介するホログラフィック顕微鏡は屈折率を利用した顕微鏡であり、これまで我々が発見した相分離因子の相分離のリアルタイム観察、表面構造、ターゲット分子の濃縮過程を明らかにした。本装置を利用すると、in vitroにおける相分離現象の理解に役立つ可能性があり、当日は最新の知見についてご紹介する。

3BT03 12月2日(金)
11:45-12:35 第3会場(国際会議室)
標本を膨らませることで見えてくるシナプスのナノ構造
共催:㈱エビデント
司会
今井 雄一郎(㈱エビデント)
講演者
標本を膨らませることで見えてくるシナプスのナノ構造
柚崎 通介(慶應義塾大学 医学部 神経生理学)
3BT04 12月2日(金)
11:45-12:35 第4会場(201)
#WeMakeDNA - 合成生物学による機能性スクリーニングへのアプローチ
共催:ツイストバイオサイエンス
司会
野口 匡則(ツイストバイオサイエンス)
講演者
ヒト腫瘍の免疫レパトアシーケンスからの機能性抗体の同定
石川 俊平
(東京大学大学院医学系研究科 衛生学分野)
講演者
金城 一貴(ツイストバイオサイエンス)
みどころ

招待講演タイトル:ヒト腫瘍の免疫レパトアシーケンスからの機能性抗体の同定
当社セミナーをより魅力的な内容にするにあたり、ランチョンウエビナー参加者の皆様の事前登録を実施いたします。ご登録いただいた方200名様のStarbucks eGift(ドリンクチケット)の特典を用意しております。
当社ウェブサイトにある以下のフォームからご登録をお願いいたします:
https://pages.twistbioscience.com/MBSJ2022_Seminar.html
是非ご登録ください。
【お問い合わせ先】E-mail: jsalescustomer@twistbioscience.com

3BT05 12月2日(金)
11:45-12:35 第5会場(301)
NaoLuc発光テクノロジーによる新たなタンパク質解析アプローチ
共催:プロメガ㈱
講演者
発光テクノロジーによる新たなタンパク質解析アプローチ
Ngan Lam(Promega Corporation, Senior Research Scientist)
みどころ

タンパク質は高次構造を形成しており、条件によりその特性も変化するため、解析手法も実験目的によって様々なアプローチがとられています。タンパク質の複雑性からその解析手法も煩雑であったり、高価な専用の分析装置が必要な場合もあります。プロメガは小型の発光酵素 NanoLuc(R) を利用したタンパク質解析法を数多く開発しており、従来では困難であった細胞内でのタンパク質の動態や相互作用を解析できるシステムや、煩雑なタンパク質イムノアッセイを飛躍的に簡便化する技術を提供しています。これらの解析法は現在のバイオ研究室で一般的に利用されているプレートリーダー/ルミノメーターで簡便に測定することができます。

3BT06 12月2日(金)
11:45-12:35 第6会場(304)
未来の日本の学生はマンモス復活の夢を見るか?
共催:㈱モノクローナル抗体研究所
講演者
山縣 一夫(近畿大学生物理工学部)
みどころ

今後さらに少子化が進み、20年後は今のおよそ半分の人数で研究・教育を担うこととなる。加えて、さまざまな法令遵守が叫ばれており、研究・教育に対する自由度や挑戦的な意欲が損なわれつつある印象はぬぐい切れない。日本の科学は、歴史では欧米に、物量では中国に到底かなわないと言う意見もあるが、そのような時代においても研究を継続・発展させる原動力の一つに夢やロマンがあるだろう。今回、モノクローナル抗体研究所さんより「山縣さんの研究には夢がある。夢を語ってもらえないだろうか。」とお声がけをいただき、トークの機会を得た。そこで、近畿大学として取り組んだマンモス復活プロジェクトと、それに関連した人工細胞核構築プロジェクトをネタとして、日本の研究の未来への期待を熱く語りたい。

3BT07 12月2日(金)
11:45-12:35 第7会場(302)
解析精度が向上!超微量RNA-Seq用ライブラリー調製キット「SMART-Seq」のご紹介
共催:タカラバイオ㈱
司会
井上 晃一(タカラバイオ㈱)
講演者
ファーマ― アンドリュー(タカラバイオUSA)
みどころ

タカラバイオのSMART-Seqシリーズは、シングルセルなどの超微量サンプルからでも簡単・確実に高品質なRNA-Seq用NGSライブラリーが調製できるキットです。今回、そのSMART-Seqシリーズに分子バーコード(UMI)を搭載した新バージョンが登場し、より高精度なNGS解析を可能としました。本セミナーでは、UMIを搭載したmRNA解析用のキット、および免疫研究でニーズの高いレパトア解析用のキットについて詳しくご紹介します。

3BT08 12月2日(金)
11:45-12:35 第8会場(303)
LC/MS/MS多成分一斉分析とデータ解釈支援
共催:㈱島津製作所
司会
渡辺 淳(㈱島津製作所)
講演者
LC/MS/MS細胞培養プロファイリングシステムのご紹介
葛原 由貴(㈱島津製作所)
講演者
文献情報に基づく細胞培養データ解釈に資するキーワード提案
山田 洋平(㈱島津製作所)
みどころ

分析装置の高機能化に伴い、多量のデータが取得できるようになりました。取得したデータをどのように解釈するかが新たなボトルネックとして認識されています。
島津製作所では、各アプリケーションに適したready-to-useのメソッドパッケージの提供ならびにデータ解釈支援ツールの開発を行っています。
本セミナーでは、細胞培養中の異常事態の分子メカニズム理解に役立つキーワードを推薦した事例を紹介します。

3BT18 12月2日(金)
11:45-12:35 第18会場 
(ベクタービルダー会場)
遺伝子デリバリー技術に革命を
共催:ベクタービルダー・ジャパン(株)
座長
亦勝 実穂(ベクタービルダー・ジャパン㈱ 代表取締役)
講演者
AAVベクターを用いた遺伝子治療と課題
岡田 尚巳
(東京大学 医科学研究所 遺伝子・細胞治療センター 教授)
講演者
VectorBuilder's Gene Therapy viral vector CDMO service
Cole Cheng(VectorBuilder Inc. Application Scientist )
みどころ

<セミナー前半の内容>
難治性遺伝性疾患に対する遺伝子治療用製品の開発は、分子病態に基づく明確な作用機序と臨床的効果から高い注目を集めている。特に、レンチウイルスベクターを活用した遺伝子導入細胞やAAV(adeno-associated virus)ベクターの安全性、有効性が期待され、欧米を中心に上市されている。
Quality by Designの考え方に基づいた製造過程での継続的分析や自動制御が重要度を増している一方、日本では基盤技術の開発に携わる研究者や製造業者が限定されており、国際的な競争力が十分ではない。FDAの製造指針では、Chemistry, Manufacturing, and Controlにおいて抗体医薬の考え方が重視されており、本邦の規制もその方針に倣うと想定される。その背景には、遺伝性疾患に対する遺伝子治療の臨床試験において、安全性に関する様々な懸念が指摘されていることがある。特にAAVベクターの全身大量投与においては、非臨床試験や臨床試験において肝腎障害、神経障害、心筋炎や発癌性の懸念が指摘され、死亡事例も報告された。今後、遺伝子治療用製品の本格的な普及に向け、製造面でベクターの生産性や安全性を改良すると同時に、臨床開発においても、投与プロトコルの改善とベクター投与量の低減化による安全性やコストの優れた治療法の開発が重要である。

<セミナー後半の内容>
ベクタービルダーは、多くの異なるタイプのウイルスベクターを製造する豊富な専門知識を持っています。どのプロセスがお客様のニーズに最も合うかを決定するために、複数の製造方法をご用意し、柔軟に対応いたします。当社は、アデノ随伴ウイルス(AAV)およびレンチウイルスのスケーラブルなGMP製造のためのプラットフォーム技術を確立し、検証しています。本セミナーでは、当社の最先端の設備と能力、そして当社のGMPプロセス開発チームがお客様のプロジェクトを合理的なコストと高品質の基準で規制要件を満たすようにする方法についてご紹介します。

3BT1912月2日(金)
11:45-12:35 第19会場 
(㈱新興精機プロデュース)
疾患ゲノム解析の最新情報と医療セキュリティの防衛技術
共催:㈱ 新興精機
座長
徳永 勝士(国立国際医療研究センター)
講演者
遺伝性疾患における原因同定のための網羅的ゲノムデータのインタープリテーションと解析
要 匡(国立成育医療研究センター)
講演者
耐量子コンピュータ暗号と医療へ応用
中村 宇利(一般社団法人 情報セキュリティ研究所)
みどころ

次世代シーケンサの普及とともに様々な生物において網羅的ゲノム解析が行われるようになった。特にヒトの希少疾患(約8割が遺伝性疾患)に対しては、その原因を探るため、各国で網羅的ゲノム解析が行われている。しかしながら個々の多様性は大きく、いわゆるバリアントは、全エクソームシーケンスでは、少なくとも10万程度、全ゲノムシーケンスでは、200万程度が各個人で検出される。これらの中で、疾患(原因)に大きく関わるバリアントは、1〜数個と推定され、絞り込みには大きな労力を必要としている。そして、それらを正確に見出すためには、正確なバリアントのインタープリテーションが欠かせない。また、実際の希少疾患の診療(情報)や解析の経験に基づくデータも重要な因子となる。これらを踏まえ、我々が構築している、予測プログラム、機械学習、内部データ等を組み合わせたパイプラインによる解析システムと実施例を紹介する。
第二部 「完全暗号化技術の医療応用」
近年、量子コンピュータの開発が著しく、情報セキュリティの要である「暗号技術」への脅威が現実のものとなってきた。ほとんどの暗号技術は「計算量的安全性」の基づくもので、例えば、現在利用可能な最速のコンピュータを用いても解読に100万年以上かかるので安全であるという論理で、暗号の強度が示されてきた。ところが、量子コンピュータが実現すると、1秒足らずで解読されてしまい、現在の情報セキュリティが無意味になると予想されている。その結果、情報の秘匿保管、秘匿通信、及びインターネットを含む遠隔認証が不可能になり、通信、交通網、電力網、さらに外交、防衛に影響が及ぶだけでなく、近い将来の医療に対する影響も甚大と予想される。この対策として、量子コンピュータの脅威に唯一対抗し得る耐量子コンピュータ暗号の開発状況と、最終ソリューションとしての「完全暗号」を紹介し、医療の現場での活用の必要性について提案する。

バイテクショートセミナー

1BS01 11月30日(水)
12:15-12:35 第26会場 
(サイエンスピッチ7)
KD学のススメ
共催:Cytiva(グローバルライフサイエンステクノロジーズジャパン㈱)
司会
三谷 知也(Cytiva)
講演者
長門石 曉(東京大学医科学研究所)
みどころ

新規なリガンドやタンパク質等を発見した際、その分子の活性を正確に評価することの重要性は、全ての研究者が認識されていると思います。また狙った活性が得られた際に、想定している標的分子に作用していることもPOCをとる上で無視できません。この活性の強さは濃度で表しますが、代表的な“活性濃度”としてIC50値やEC50値があります。さて、これらの値は、本当に標的分子に作用していることを意味しているのでしょうか?しっかりと“KD値”も評価していますか?本セミナーでは、“KD値”とは何か、なぜ必要なのかについて概説します。

1BS02 11月30日(水)
12:15-12:35 第22会場 
(サイエンスピッチ3)
制限酵素で悩まない!簡単・便利なシームレスクローニングを始めよう
共催:ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱
座長
花崎 洋平
(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱)
講演者
制限酵素で悩まない!簡単・便利なシームレスクローニングを始めよう
吉田 直樹
(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱)
講演者
NEBuilderアッセンブリのアプリケーションと成功の秘訣
大井 久美子
(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱)
みどころ

前半では、シームレスクローニングについて、一般的な制限酵素とリガーゼを使ったクローニングと比較しながら説明します。
・シームレスクローニングとは? ・今までのクローニングと何が違うの? 後半ではGiboson アッセンブリキットの改良版であるNEBuilder アッセンブリキットについて、アプリケーションを交えてご紹介します。同等品を使っている方も、制限酵素とリガーゼを使ったクローニングをされている方も、必見です。
・アプリケーション例の紹介 ・実験成功のためのヒントをご紹介

2BS01 12月1日 (木)
11:45-12:05 第20会場
(サイエンスピッチ1)
ベンチャーキャピタリストが考えるこれからの創薬ベンチャーの理想のカタチ
共催:新生キャピタルパートナーズ㈱
講演者
栗原 哲也(新生キャピタルパートナーズ㈱)
みどころ

創薬に特化したベンチャーキャピタリストがいま執筆中の本の中から、日本のバイオベンチャーの実情や大学発創薬ベンチャーの仕組みなどを独自の視点で語ります。医学・薬学の研究者はもちろん、投資家、製薬会社のみなさんにもためになるお話をするつもりです。また皆様からの質問にもお答えします。

2BS0212月1日 (木)
11:45-12:05 第22会場
(サイエンスピッチ3)
NGSは怖くない!NEBNextでライブラリー調製を始めよう
共催:ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱
座長
吉田 直樹
(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱)
講演者
NGSは怖くない!NEBNextでライブラリー調製を始めよう
花崎 洋平
(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱)
講演者
ライブラリー調製と成功の秘訣
花崎 洋平
(ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン㈱)
みどころ

前半では昨今話題のNGSの基礎からライブラリー調製の内容について、これから始める方にも優しく丁寧に説明します。
・NGSではどうやってシーケンスする? ・ライブラリー調製とは何か? 後半ではライブラリー調製の秘訣を一挙大公開!既にライブラリー調製をしている人も、これから始める人も必見です。
・ライブラリー調製で一番重要なこと ・具体例を用いた製品のご紹介 ・テックサポートのご紹介 ・よくあるご質問と回答

2BS03 12月1日 (木)
11:45-12:05 第24会場
(サイエンスピッチ5)
タンパク質-DNA相互作用解析の新技術CUT&RUNのご紹介
共催:セルシグナリングテクノロジージャパン㈱
司会
幸田 由梨
(セルシグナリングテクノロジージャパン㈱)
講演者
磯部 智康
(セルシグナリングテクノロジージャパン㈱)
みどころ

CUT&RUNは、近年開発されたタンパク質とDNAの相互作用をマッピングする技術であり、ChIPに比べて必要細胞数が少ない、実験にかかる時間が短い、バックグラウンドが低いなどの利点があります。
エピジェネティックな遺伝子発現制御やDNA複製、DNA修復は、細胞の発生や分化、老化の制御などに重要な役割を果たすとともに、がんや代謝性疾患にも関与しており、これらの理解を深めるためにクロマチン結合タンパク質の解析は不可欠です。
本セミナーでは、CUT&RUNで実際に得られるデータを紹介するとともに、原理や特長を説明します。

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