会頭挨拶
会頭 立花 宏文
(九州大学大学院農学研究院)
このたび、第78回日本栄養・食糧学会大会を2024年5月24日(金)から26日(日)にかけての3日間、アクロス福岡および中村学園大学(福岡市)において開催することとなり大変光栄に存じております。新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した後のはじめての大会であり、皆様と対面でお会いできることを楽しみにいたしております。
さて、困難な状況にも関わらず、うまく適応する過程・能力・結果のことをレジリエンスといい、近年では、変化する状況や予期せぬ出来事に対して十分な適応を示し、利用可能な問題解決策のオプションを選択できるという拡張した意味で、レジリエンスの概念が整理されています。感染症の拡大や超高齢化社会が到来した現代においてこそ、過去から積み上げて来た「栄養・食糧科学の知」を再確認するとともに最先端の「栄養・食糧科学の知」を共有することが、持続可能でレジリエントな未来を築くために必要ではないかと考えております。そこで本大会では、「レジリエントな未来に向けた栄養・食糧科学」というテーマを掲げ、特別講演、教育講演、シンポジウム、市民公開講座などを企画いたします。大会の中心である一般講演は口頭発表形式といたしますので、多くの研究発表と活発な討論を期待しております。また、学生優秀発表賞の表彰を例年の大会と同様に行うこととしておりますので、受賞の対象となる学生の皆様はぜひ奮ってご発表ください。
年次大会の開催を九州・沖縄支部が担当するのは、第71回大会以来7年ぶりとなります。九州・沖縄支部では、大会実行委員会を組織し、皆様方にご満足いただける大会となるよう、鋭意準備を進めております。大会初日に開催される総会の会場となるアクロス福岡と懇親会の会場であるソラリア西鉄ホテル福岡は福岡市中心の天神に位置し、地下通路でも繋がっております。2日目以降の大会会場となる中村学園大学の最寄駅(徒歩3分)である地下鉄七隈線別府駅は、博多駅から14分、天神南駅から10分、福岡空港からも博多駅で空港線から七隈線に乗り換えることで約25分のところに位置しております。
大会は、研究者同士の交流によって新しい知見の交換と新たなアイデアを生み出すたいへん重要な「場」であります。多くの皆様の積極的なご参加を衷心よりお願い申し上げます。