第58回 日本生物物理学会年会

年会長挨拶

第58回日本生物物理学会年会
年会長・実行委員長
大澤 研二
(群馬大学大学院理工学府)

大澤 研二

第58回日本生物物理学会年会を、2020年9月16日(水)から18日(金)までの3日間、群馬県高崎市のGメッセ群馬を会場として開催しようと、関東支部の委員により準備を進めてまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の発生により、世界各地が甚大な被害を受け、日本国内でも人の往来が制限されたり、大規模な催しの開催が中止に追い込まれたりする事態となりました。

開催予定施設のGメッセ群馬も4月中旬には営業を開始する予定でしたが、6月1日に開業とのことです。また、現状を鑑みるに、たとえ営業開始がなされても参加人数や実施方法に厳しい制限がかかることが予想されます。年会を主催する立場として、当然ながら、参加者の安全と健康を第一とする必要がありますので、今回は現地での開催ではなく、オンライン開催とすることを決定しました。

オンライン方式での開催となれば、参加者の皆さんにも多大な影響を及ぼすものと考えます。特に、発表にあたっては、情報伝達における障害の発生はもとより、発表内容の情報漏洩に関しても、多くの懸念があるものと思います。従来の方式でも、年会の発表においては撮影や録音は固く禁じられておりました。参加者の皆さんには研究に携わる者の倫理として、そのようなことは一切起きていないと信じておりますが、ネット上に情報が流れるとなれば、懸念が生じるのも致し方ないものと思います。そのため、第58回年会では、発表者の判断で発表内容を制限することに対しては、そのお考えを尊重します。

シンポジウムとポスター発表においては、まだどのような方式で行うかについて決定しておりませんが、発表者と参加者の両者にとって有意義なものとなるように、準備してまいる所存です。また、すべてのご要望にお応えすることはできないと思いますが、オンライン方式での実施にあたり、シンポジウムとポスター発表において、運営方法も含めご希望がありましたら、実行委員会宛にご連絡ください。

今回は高校生の参加も広く募集しています。以前からお知らせしておりましたように、学会員の皆さんに混じって自由に議論ができるように配慮したいと考えています。

参加申込と演題申込については、先日お知らせしましたように、6月末まで募集期間を延長しました。緊急事態宣言が解除され、徐々に学業・研究に戻り始めたところと思いますが、ぜひ、この機会を活用して参加してください。お会いするのを楽しみにしています。

第58回日本生物物理学会年会
年会長・実行委員長
大澤研二(群馬大学大学院理工学府)

第58回日本生物物理学会年会ご参加予定のみなさまへ

日本生物物理学会理事会および第58回日本生物物理学会年会実行委員会は、新型コロナウイルス感染症の流行状況をかんがみ、2020年9月の年会をすべてオンラインで開催することにいたしました。Gメッセでの年会はできなくなりましたが、今までの年会同様、活発な議論ができる場を提供いたしますとともに、オンラインならではの新しいディスカッション方法を導入していきます。今回の計画変更をご理解いただけると幸いです。

事前参加および演題申し込みはすでに締め切っておりますが、年会の参加登録締め切りは後期登録として近日中に再開し、8月31日に締め切ります。オンライン開催のため、事前にID等の発行が必要となり、当日の参加登録は困難です。ご理解のほどよろしくお願いします。

オンライン開催への移行にともない、会場の変更やオンラインシステムの導入、人材配置を現在急いでおります。同時に、展示やバイオフィジックスセミナーなどのオンライン化を依頼しております。しかし、いずれの経費収入も非常に厳しい状況にあり、年会運営は困難に直面しております。このため参加費は従来通り一般会員に関しては10,000円(事前登録)、12,000円(後期登録)、学生会員とシニア会員に関しては2,000円(事前登録)、3,500円(後期登録)とさせていただきます。みなさまのご理解をいただきたい次第です。

末筆ではありますが、みなさまが研究と教育の活動を、無事に継続されていることを願っておりますとともに、年会当日にはオンラインでお会いできることを期待しております。

日本生物物理学会会長 原田慶恵
第58回年会実行委員長 大澤研二


 第58回日本生物物理学会年会を、2020年9月16日(水)から18日(金)までの3日間、群馬県高崎市のGメッセ群馬を会場として開催します。現在関東支部の委員により鋭意準備を進めているところです。

 生物物理学は生き物の多様な性質を、物理学を基盤として研究する学問分野であり、分子レベルから生物体レベルまで幅広い階層での構造から機能まで、生命現象のメカニズムを解明することを目標としています。このため、本学会では生命科学、物理化学、計算科学などの融合分野の研究者が一堂に会することとなります。中でも、本学会に関して特筆すべきことは、年会での発表会場の熱気でしょう。一つ一つのポスターの前で、発表者を囲むように多くの人が議論に熱をあげています。

 第58回年会では、活気溢れるポスター発表について、新たな形式を企画しています。3日間の会期の間、従来は日ごとにポスターの貼り替えを行い、各ポスター前での議論を行っていましたが、今回は広い会場を活用して、全日程のポスターを貼りっぱなしにして、3日間いつでもポスターを見ることができ、自由に議論できる雰囲気を作ります。また、ポスター会場の開放時間を延長しますので、説明時間が終了した後も議論ができるようになります。

 今回は高校生の参加も広く募集します。近年、スーパーサイエンスハイスクール事業などで高校生の研究活動も活発となり、多くの学会で発表の機会を設けています。そこで前回の本学会年会でも高校生の発表の機会を設けましたが、今回は広く全国の高校生に声をかけて発表してもらおうと準備をしています。さらに、学会員の皆さんに混じって自由に議論ができるように、会員の発表と区別なく混在する形でポスターを並べようと考えています。

 これらを含め、シンポジウムやバイオフィジックスセミナー、ポスター発表などで、どんなことが起きるのか、楽しみにしています。